日中若者の消費意識調査サマリー
〜 一人っ子世代による第3回消費ピークは到来するか 〜
2006年5月
MDBネットサーベイChinaでは、中国の一人っ子世代の消費意識などを探るため、中国一人っ子第一世代
と言われている23歳〜28歳の若者の消費意識をインターネット調査で実施しました。
中国一人っ子第一世代の消費意識をより鮮明化するために、日本の同世代を対象に同じ調査を実施し、日中若者の消費意識比較を行いました。
※ MDBネットサーベイChinaとは、MDBと上海中智庫瑪市場研究公司が共同で運営するインターネット
リサーチシステムです。現在、中国の登録モニターは約160万人、日本の登録モニターは約12万人
です。
1.一人っ子世代による第3の消費ピークを迎える。
2005年フランスのBNPバリバ中国証券部は、中国は一人っ子世代が就業し、収入を得ることにより、間もなく第3回目の消費ピークを迎え、
2015年頃消費が爆発的に増加するという報告書を発表した。
1977年からの中国一人っ子政策による一人っ子の最高年齢は28歳となり、1981年以前に生まれた25歳〜28歳の一人っ子第一世代は既に就業しており、
その人口は約9000万人。1982年〜1998年に生まれた一人っ子第2世代の人口は約3億2000万人と推定される。第2世代は第一世代に比べ、「9年制義務教育」
により教育レベルも高く、市場経済への移行において、ファッション感覚や消費意欲が高く、貯蓄を嫌い、消費を通じ利便性や快適性を希求する世代であり、
今後収入を得ることで、消費能力が飛躍的に向上し、第3の消費ピークの主役として台頭すると分析している。
本調査は、一人っ子第一世代(25歳〜28歳の若者)の消費意識を、日本の同世代と比較分析し、今後一人っ子第2世代によりもたらされると予測される
中国第3の消費ピークの到来を洞察することを目的にした。
出所:BNPバリバ社中国調査部
2.生活満足度は中国一人っ子第一世代が高い
現在の生活に対する満足度(満足している+まあ満足している=合計値)は、中国65.5%、日本49.8%と中国一人っ子第一世代の満足度が高い。
満足度の中身は異なると考えるが、満足度の高さが、この世代の消費の起点となっている。
3.堅実派がマジョリティ
現在、中国おいて貯蓄より消費を優先する若者を月光族と呼び、新しい消費者像としてトレンドとなっている。日本でいう「宵越しの金を持たないタイプ」である。
「毎日の生活を充実させ、楽しみタイプ」か「貯蓄・投資して将来に備えるタイプ」か、どちらのタイプかに対する回答は、前者の浪費家タイプ中国31.5%、日本39.9%。
後者の堅実派タイプ中国56.8%、日本40.3%と日本と比べ堅実派タイプが多い。月光族は中国の一部若者のライフスタイルと見られる。
4.自動車、家電等耐久消費財の所有意欲が旺盛
今後充実させたい生活領域については、日本の若者と比較して中国の若者が高い生活領域は「住生活」(中国62.7%、日本54.5%)
「自動車・家電等耐久消費財の所有」(中国62.2、日本35.8%)「自己啓発・能力向上」(中国55.8%、日本45.4%)である。
逆に日本の若者が高いのが「衣生活」「食生活」「レジャー・余暇生活」の領域である。成熟化社会にある日本は「モノの所有」から「こころの豊かさ」
へ移行しているが、高度経済成長期にある中国においては、日本の高度成長期同様「モノの所有」を優先している。このように一人っ子第一世代の特長は
住宅、自動車、家電等所有意欲が旺盛なことであり、収入を得ることがトリガーとなり、これらモノに対する消費に一気に駆り立てられる。一人っ子第2世代
による第3の消費ピークとは、一人っ子世代のモノへの所有意欲が、購買意欲に転換することによりもたらすと解釈できる。
5.「住宅」「乗用車」「高級ブランド品」が、当面の購入ターゲット
今後3年間以内の購入したい商品の日中比較をみると、「住宅」(中国41.8%、日本8.1%)「乗用車」(中国39.7%、日本25.5%)「高級ブランド洋服」
(中国60.6%、日本17.3%)「高級ブランド雑貨」(中国58.9%、日本25.9%)などにおいて、中国若者購入意向率が極めて高い。この世代にとって、
今や「住宅」「乗用車」は所有願望商品から、当面の購入ターゲット高品になっている。当然、購入可能な経済力を有していることが読み取れる。
[結論]
2015年には、一人っ子第2世代は17歳〜34歳になり、一人っ子第1世代および第2世代の人口は4億人を超え、中国総人口約13億人の30%程度を占める。
2015年、これら世代の多くが収入を得ることで、一気に「モノの所有」に消費が向い、消費ピークを迎える。
本調査結果から、このシナリオの確度はかなり高いと推測できる。
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〈調査概要〉
| 調査方法 | : | 小社「MDBネットサーベイChina」利用によるインターネットリサーチ |
| 調査エリア | : | 【中国】 北京市・上海市・広州市 |
| | 【日本】 首都圏・中京圏・京阪神圏 |
| 調査対象者 | : | 23才〜28才の男女 |
| サンプル数 | : | 【中国】 985票(有効回答数) |
| | 【日本】 848票(有効回答数) |
| 調査実施期間 | : | 中国での実施は2006年2月15日〜2月21日 |
| | 日本での実施は2006年3月7日〜3月17日 |
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